誰でも「ニート」という言葉は聞いたことがあると思うし、漠然と「働いてない人のこと」といった意味は知ってると思うデジ。ただ、「ニートと無職の違いは?」「家事手伝いはニートに入る?」といった疑問に対して、自信をもって回答できる人って少ないんじゃないデジかね?
そこで今回はニートの正確な意味や定義を詳しく紹介していくデジ。家事手伝いや無職、フリーターとの違いから、ニート人口まで徹底的に解説するデジ!
ブイブイ
型落ちのAIロボットで少々劣化パーツあり。なぜか就職・転職業界に詳しく、AIロボットだけに知識の蓄積量は半端ない。新しいものや話題のものが大好きなミーハーロボット。
あいちゃん
小柄で可愛らしいみんなのアイドル。これまでの転職経験は2回で、現在は女性が働きやすい病院受付の仕事をしている。仕事はしっかりこなすが実は超ワガママな性格。
ニートとは?
凄く簡単に言うとニートは働かず、学校にも行ってない人のことデジね。「ニート」って今やいろいろなところで使用されている言葉で、使用される場面によって多少指すものが違うことがあるかもデジが、基本的には以下のような人を指すデジ。
もともとはイギリスの労働政策において登場した言葉なんデジが、今では日本でもすっかり定着してるデジね。
へぇ~。イギリスの言葉だったんだ。
あくまでも元はデジけどね。元は16~18歳の狭い範囲の若者を指す言葉だったようデジが、元の言葉についてはほぼ死語と言われてるデジ。
ニートに限らず、本来の意味が失われる言葉って多いわよね。
なお、ニート(NEET)は「Not in Education, Employment or Training(教育を受けず、雇用もされておらず、職業訓練もしてない人)」の頭文字をとった言葉デジ。
ニートの定義は複数ある
上記でニートについて解説したデジが、実はニートの定義って複数あるんデジよ。そのため、同じニートの解説をしているサイトでも説明内容が違ったりするデジ。
定義が複数?
有名なところでは「内閣府」と「厚生労働省」でニートの定義が違うデジね。とはいえ内閣府や厚生労働省では「ニート」という言葉は使わず、似ている概念として「若年無業者」という表現を使用しているデジ。その「若年無業者」の定義が以下デジ。
- 収入のある仕事をしてない15~34歳
- 学校・予備校などに通学してない
- 配偶者がいない独身者
- 就職意思はあるものの求職をしてない
または就職の意思がない
- 15~34歳で労働・通学・家事をしてない
他にも総務省やマスコミなどでニートの定義が異なることもあり、一概に「ニートの定義はこれ!」とは言うことができないデジね。
おおむね仕事も通学も家事もしてない15~34歳みたいだけど、内閣府の定義だと求職活動をしてないのも条件だったりするのね。
そうデジね。内閣府の定義で言えば、仕事を探していればニートじゃないデジ。逆に、仕事を探していなければ、「仕事に就きたい!」といった意思はあってもニートになっちゃうデジ。
あれ?浪人生とかってどうなるの?ほら、予備校に通わないで勉強してる人もいるじゃない?
浪人生や就職のために資格取得を目指す人も、上記の定義で言えばニートになってしまうデジ。まぁ、あまりにも細かく定義を設定すると人数を集計する際などに問題が出てくるんだと思うデジ。そのせいで、わりとニートの定義がバッサリしてるデジね。
大人の事情が絡んでるのねぇ。
35歳以上はニートじゃなくなる?
さっきから気になってたんだけど、ニートの定義って15~34歳なのよね?14歳以下は中学生以下だから含まれないのは分かるんだけど、35歳以上は何で含まれないの?
さっきも出てきたデジけど、日本においてニートは「若年無業者」と呼称するデジ。この“若年”の対象が34歳までなんじゃないデジかね。
なるほどねぇ。で、35歳以上は何て呼ぶの?
ニートの定義が34歳までである以上、35歳以上は単なる「無職」とするのが一般的デジが、35歳以上を「中年ニート」とする場合もあるデジ。
もう35歳以上もニート統一でいい気がするわ…。
まぁ、あくまでも定義の話デジからね。35歳以上を普通にニートと呼ぶことも多いと思うデジ。なお、近年は35~49歳の中年ニートが増回傾向にあるようデジ。若年層のニートはもちろん、中年層のニートも深刻な問題となっているデジ。
「ニート」という言葉の浸透は本がきっかけ
「ニート」っていつの間にかテレビでも普通に使われる言葉になってるけど、そういえば、いつごろ浸透したのかしら?
日本においては、2004年に東京大学助教授の玄田有史さんと、ジャーナリストの曲沼美恵さんが共同で書いた『ニート―フリーターでもなく失業者でもなく(幻冬舎文庫)』がきっかけで浸透したと言われてるデジね。
へぇ~。そんな本があったんだ。
正確には、この本が話題となり、各メディアでニートという単語が多用されるようになったため、誰もが知る言葉となったのかもしれないデジ。そのため、テレビやインターネットで初めて見たという人も多いと思うデジ。
ニートの定義は?家事手伝いやフリーターは?
先ほどニートの定義について説明したデジが、ここで家事手伝いやフリーターなどがニートに含まれるか整理していくデジよ。
家事手伝い・専業主婦はニートじゃない
家事手伝いや専業主婦についてはニートに含めないのが一般的デジね。
もともとは家事手伝いや専業主婦をニートに含めるか否か、内閣府・厚生労働省で見解が割れていたようデジけど、現在は原則として含めないことになってるデジね。
そりゃ専業主婦はニートとは言えないわよね。家事手伝いはよく分からないけど・・・やっぱり家事をしてるんだしニートではないんじゃないかしら。
ただ、家事手伝いについてはニートをポジティブに言い換えただけで、実質的に同じ存在といった見方もあるデジ。特に男性が家事手伝いと名乗ってしまうと、「それってニートのことだよね」と捉えられがちデジ。
世の中には本当に家事の手伝いが必要な家もあると思うけど・・・中にはニートって名乗るのが嫌で家事手伝いって言い換えてる人もいるってことね。
フリーター・無職とは別物
フリーターや無職もニートとは別物として捉えられることが多いデジね。それぞれの定義は以下のようになってるデジ。
- 15~34歳で通学していない
- アルバイト・パートで働いている
- アルバイト・パート先を探している
- 仕事に就いていない状態
- 仕事は無いが求職活動をしている
フリーターについては厚生労働省により上記のような定義が設けられてるデジね。無職については明確な定義が見つからないデジけど、基本は仕事に就いておらず、求職活動してる人を指すデジ。
あれ?アルバイトをしていなくても、アルバイト先を探してる人はフリーターなんだ。
定義で言えばそのようデジ。しっかりアルバイト先を探してるなら仕事をしていなくてもニートにはならないデジ。内閣府の定義で言えば、ニートは仕事を探していない人のことデジからね。
なるほどねぇ。でも、35歳以上のニートは単なる「無職」と呼ぶこともあるのよね?
そこが難しいところデジね。まぁ、35歳以上で仕事を探していない人は「中年ニート」としておき、求職活動をしてる人を「無職」としておくのがいいかもデジ。
う~ん。何だか曖昧だわ。
ニートも無職もいろいろな定義があるデジからね。どうしても曖昧な部分は出てきちゃうデジ…。
収入のあるニートはネオニート
しっかりとした定義は無いんデジけど、株やFX、不動産所得などで儲けているニートのことは「ネオニート」と呼ぶことが多いデジね。
ネオニートなんて言葉あるのね…。
仕事も家事も通学もしてない人は定義的に言えばニートになるデジが、それでも収入を得ている人はいるデジからね。そういった人の呼称として「ネオニート」が用いられるデジ。
それってニートなの?
言ってしまえばニートというよりも、個人事業主やフリーランスと同じデジね。個人事業主の別名だと考えて大丈夫だと思うデジ。
ニートは日本にどれくらい存在する?
そういえば、ニートって日本にどれくらいいるのかしら?
総務省統計局が発表した「労働力調査(2018年)」によれば、ニートの人数は以下のように推移してるデジ。
ニート(若年無業者)の人数
- 2008年:64万人
- 2009年:63万人
- 2010年:60万人
- 2011年:61万人
- 2012年:63万人
- 2013年:60万人
- 2014年:56万人
- 2015年:56万人
- 2016年:56万人
- 2016年:56万人
- 2017年:54万人
- 2018年:53万人
※若年無業者=15~34歳の人
こうしてみるとニートって減ってきてるのね。
それはどうデジかね。確かに集計では減ってるデジけど、これは15~34歳までの人を対象としたもデジから、35歳以上の中年ニートが増えているだけって可能性も十分ありえるデジ。
少子高齢化社会だものね…。確かに、単に若い人の数が減ってるだけって可能性は高そうだわ…。
なお、人数の内訳は年齢が上がるとともに増加する傾向にあるデジ。たとえば、2018年の内訳は以下のようになってるデジ。
- 15~19歳:7万人
- 20~24歳:14万人
- 25~29歳:15万人
- 30~34歳:17万人
20代後半や30代前半のニートも多いのね。
若いうちに仕事で挫折して、そのまま再就職できないパターンも多いと聞くデジ。ちなみに15~34歳の人口に対するニートの割合はおおむね2.1%前後といったところデジ。約50人に1人がニートということになるデジね。
ニートのイメージが悪いのはメディアのせい?
世間はニートに対してネガティブなイメージを持っているようデジけど、ニートとは病気や怪我などで「働きたくても働けない人」も含むわけで、「ニート=悪口」のようになっている現状に疑問を抱く人も多いデジ。
そういえば、ニートって悪いイメージが強いわ…。
人によっては「怠け者」「甘えてる人」なんてイメージを持つくらいデジからね…。しかし、ニートの人に働く意思があるか聞いてみると、労働の意思自体は持ってることが多いんデジ!
う~ん。それなのに、何で今みたいに「ニート=悪口」になっちゃってるのかしら?
それは主にメディアのせいだと思われるデジ。ニートが一般に浸透するきっかけになった書籍があるのは先ほど話したデジよね。2004年に産経新聞がその書籍を「働かない若者『ニート』10年で1・6倍 就業意欲なく親に”寄生“」というタイトルの記事で取り上げてるデジ…。
完全にニートを悪者みたいに書いたタイトルね…。
また、テレビ番組のインタビューに対して「働いたら負けかなと思ってる」と回答した男性がおり、これがインターネットを中心に広まってしまったのも、ニートをネガティブなイメージにした一因だと思われるデジ。
それ、見たことあるわ。
加えて、テレビ番組は視聴者の気をひくために、病気や怪我で仕事ができない人を差し置いて、一部の怠け者タイプのニートをピックアップする節があるデジ。これもあって、どんどんニートのイメージが落ちていると考えられるデジね。
ニートが悪口になってるのは、メディアに印象操作された可能性もあるってことね。
確かに「面倒だから」「ゲームがしたいから」といった理由からニートになってしまう人もいるようデジが、それは一部の人であって、大半のニートは仕事をする意欲があるのに仕事ができない状況に陥っていることを知っておいてほしいデジ!
ニートの定義はやや曖昧
今回はニートの定義や意味について紹介したデジけど、どうだったデジ?
ニートとは基本的に「仕事も、通学も、家事もしていない15~34歳の人」を指すデジけど、厚生労働省と内閣府で定義が異なっていたりと、正確な意味がやや曖昧デジね。
そのため本ページとは違った意味でニートを解説しているページもあると思うデジが、それは定義がハッキリしないためだと覚えておいてほしいデジね。